とむとむダイアリー

オタクの何気ない日常エッセイ。

カテゴリ: 読書

最近話題になっているホラー小説『近畿地方のある場所について』を皆さん知っているでしょうか?カクヨム発のモキュメンタリーホラー小説で、「怖い!」「1人で読まなければよかった」とネットで話題になっています。

ホラー小説好きとして、一体どれほどの怖さなのかとても気になる…!そして先日、ついに本作を購入することができました!この記事では、本作の感想をまとめさせていただきます!ネタバレなしなので、気になった方は是非お手に取ってみてくださいませ!

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情報をお持ちの方はご連絡ください
近畿地方のある場所にまつわる怪談を集めるうちに、恐ろしい事実が浮かび上がってきました。


あらすじ

著者・背筋氏は、友人の編集者・小沢氏からオカルト誌のライティングを依頼されます。それは、近畿地方のある場所「●●●●●」にまつわる話。「ある場所」とは厳密に言うと「複数地域にまたがったある一帯」を指しており、その場所では数多くの怪奇現象が報告されていました。

背筋氏と小沢氏は、その場所にまつわる怪奇現象を収集・考察していきますが、調べているうちに小沢氏が消息を絶ってしまいます。

少女行方不明事件の週刊誌、読者からの手紙、インターネット匿名掲示板等、一見バラバラに思えた怪奇現象はすべてそのある場所に繋がっていき…

どんな人にオススメ?

自分はホラー小説が好きなのですが、本作は今まで読んだ中でも群を抜いて怖い!どのぐらい怖いかというと「しばらく夜道を歩くのが怖くなる」レベルです。

その怖さを際立たせているのが、圧倒的リアリティ感。実際、自分は読んでいてどこまでがフィクションなのか分からなくなっていました。全部真実なのではないか?そう思わせるほどのリアリティが本作にはあります。

映画『パラノーマル・アクティビティ』芹沢 央『火のないところに煙は』のような、リアリティのあるホラーが好きな方に超オススメしたい作品ですね…!

モキュメンタリーホラー

本作は少女失踪事件の報道誌や読者からの手紙、インタビューや匿名掲示板など、様々な媒体から「ある場所」についての怪異がまとめられています。どれも不気味な内容で、実話と思うぐらいリアリティあるものばかり。

具体的な場所が明言されていないからこそ「どこにあるんだろう?」「実在する場所・モデルがあるのか?」と、もっと知りたい!という好奇心が刺激され、ページをめくる手が止まりませんでした。

実際自分は読み終わった後にその場所が実在するのかとネットで調べまくっていました。いくつかそれらしき場所がヒットしたりするので、1回で2度楽しめる作品でしたね…!

袋とじ

実は本作品、巻末に「取材資料」として袋とじがあります。読み終わった時点で既に恐怖は限界突破しているのに、さらなる恐怖要素を追加している辺り、作者様は読者を怖がらせることに余念がありませんね…!

正直、自分はこの袋とじを開けたのを後悔しました(褒め言葉)
この袋とじを開けるかどうかは、読者の皆様の判断にお任せ致します…

最後に

本作はWEB小説としても無料公開されていますが、個人的には紙の方が読みやすかったのと、袋とじがあったことから、紙で読むのをオススメしたいですね…!

文章だけでこんなに怖い本作ですが、なんと2023年11月27日発売の電撃大王1月号にてコミカライズ版が始まっております。作画は碓井ツカサ氏。漫画内では少女失踪事件の様子が描かれていますが、なんとも不気味なテイストになっていて、漫画版もとても気になります…!



また、Youtubeでは朗読動画も上がっているようです!


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”怪談”っていいよね!

自分はホラー小説好きなんですが、その中でも好きなジャンルが「怪談」なんですよね…!地元の怪談や誰かが体験した恐怖体験のリアリティが醍醐味だと思います…!

今回怪談蒐集家であり作者の中山市郎氏が、退魔師から聞いた恐怖体験が綴られた作品『なまなりさん(角川ホラー文庫)』を読んだ感想を述べていきたいと思います!

作品紹介・あらすじ

なまなりさん (角川ホラー文庫)
中山 市朗
KADOKAWA
2022-12-22





あらすじ
現代に、祟りは存在するのだろうか――? 驚異の呪詛怪談。
怪異蒐集家・中山市朗が聞き取った幻の長篇実話が新装版で登場。後日談と、書き下ろし短篇を収録。沖縄で退魔師の修行を積んだというプロデューサーの伊東礼二。彼の仕事仲間の健治が、沙代子という女性と婚約をした。しかし沙代子は、妖艶な双子姉妹による執拗ないじめにより自死へと追いやられる。彼女の死後、双子姉妹の周囲で奇妙な事件が続発するようになるが、それにとどまらず、被害はやがて双子の実家へと移っていく――。伊東氏の目の前で起こる信じがたい怪異と事実……。体験者本人によって、二日間にわたり語られた生々しい体験記。
出典:なまなりさん(角川ホラー文庫)

レビュー

本作のタイトルである「なまなりさん」ってなかなか耳馴染みのない言葉ですよね…!どうやら新潟県では「怨霊」「生き霊」のことを「なまなりさん」と呼んでいるようです。

そして、主なストーリーは退魔師・伊藤氏が語る恐怖体験となっております。

多くのホラー小説や怪談って、一人称視点なことが多いけど本作の特徴は作者伊藤氏から聞いた体験をインタビュー・ルポ形式で綴られている珍しい文章で、実話なのかどうか真偽はさておきリアリティのある怖さになっていました…!

また、そういう形式の文章だからか、淡々と起きた出来事・事実が語られており個人的にめっちゃ読みやすかったです!!

ここからは内容の話になります。
この作品に登場する双子の島本姉妹。一人の女性を自死にまで追い込む陰湿ないじめをしている彼女達に降りかかる災難を最初は「自業自得」だと思っていたけど、災難がエスカレートしていき次第には彼女達の一家までジワリジワリと追い詰められていく様子が怖かったですね…!

あと、個人的には自死した女性・紗代子が自分の命を捨ててまで姉妹に呪いをかけようとする執念のある行動も読んでいてゾワッとしました…!

スプラッターやグロ要素は比較的少ない方(一応は”ある”)なので、そういった要素が苦手な方でも読みやすいと思います!ただ、序盤の紗代子へのいじめの描写が読んでいて心苦しくなりましたね…!

どんな人にオススメ?

・ホラー小説が好きな方
・怪談が好きな方
・リアリティのある怖い話が好きな方

あとがき

本作の紹介は以上となります!ちなみに本作、話を聞いた・取り扱う人伝播する系の要素もあって、作中の話では、伊藤氏もこの話を映画化しようとした所で次々に災難が降りかかったらしいです…!
真偽はさておき伝播系の怖い話が苦手な方は避けた方がいいかもしれません…!

自分もこの記事書いてるとき少し肩が痛かったんですが、ただの肩こりだと信じたいですね…!
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!!

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