二郎系ラーメンを食べてみたーい!!
そう思いはや数十年。ついに二郎系ラーメンを知らないまま24歳になってしまった。

「本当に食べたいの?」と思ったそこのアナタ、ちょっと聞いて欲しい。

食べたいのは本当なのだが、あのえげつない量に自分はビビり散らかしていたのだ。

というか、あの量を普通に食べる人凄くない?
自分の胃袋が小さいだけ?


あと、普通に店主が怖そう。

「兄ちゃん!さっさと注文してくれねぇと!食ってる途中でスマホ弄ってんじゃねぇ!さっさと食べやがれ!食いきれなかった?じゃあこの1万円は没収だ!」

これか自分のイメージである。

しかし、二郎系を食べた者は皆こう言う。

「久しぶりに二郎食いてぇ〜!!」

そう思わせるだけの魅力が二郎にはあるのだろう。なら確かめに行かなくては。


そんな時、友人のArueさんと一緒に二郎ラーメンを食べに行くこととなった。

その日はお互い昼から夜までぶっ通しでカラオケにいたので、店を出る頃には空腹度MAXだった。

今なら二郎食べれるんじゃね!?  

と思ったのである。


彼について行き早速店へ入ると、その店は一蘭のような仕切られたカウンター席で、食券システムだった。

その食券で「麺の量/ヤサイ/ニンニク/アブラ」の量が選べるようになっている。


全部マシマシにしようかとも思ったが、初めての二郎ということもあるので、とりあえず全て「普通」に丸をつけ店員へ渡した。


コミュ障陰キャにとって、最低限のコミュニケーションで完結するこの店のシステムはめちゃくちゃありがたい。

一体どんなラーメンが来るのだろう、緊張はするが初めての二郎に胸が高鳴っていた。

10分ほど待っていると、ついにラーメンが自分の前に現れた。

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そうそう、これだよこれ。

高くそびえ立つもやしの山、粉雪のようにかけられたニンニクとアブラ、岩のような分厚いチャーシュー。ラーメンなのに主役の麺が見えない。

これぞThe二郎系ラーメンだ。

「これ…どこから食べよう…」

箸を持ったはいいものの、どこから食すべきか攻め場所を決めあぐねていた。

とりあえずスープから飲もう。
レンゲでスープを掬い口に運ぶと、醤油ベースのガツンとした味が口内に広がった。

次はいよいよ麺である。
ラーメンというには太くてデカイ麺。

こいつを見てどう思う?
すごく…大きいです…

茶番はさておき麺を啜ってみると、麺は予想以上に硬かった。バリカタとはまた違った硬さで食べ応えがある。

スープの旨味を吸ったもやしも、大きなチャーシューも全部美味い。

さらに、ニンニクと背脂を混ぜると、先程よりもパンチのある味に変化した。


だが、8割ほど食べた辺りでついに胃袋が満杯になり始めた。ちょうど腹8分目である。

ここからはラーメンを食べ切れるのが先か、自分の胃袋が限界を迎えるのが先かのデスマッチである。

久しぶりに食と戦うこの感覚、バトルの結末はダブルクラッシュと行こうぜぇ!

そんな気持ちで食べ進めていると、なんとかギリギリ完食することができた。


なるほど、これが二郎系ラーメン。
苦しそうにお腹をさすりながらも、自分は確かな満腹感と満足感を覚えていた。



二郎系ラーメンにハマる人の気持ちが少し分かった気がする。
というか、初めて食べてから既に2日目の時点でまた食べたくなっている。

今度は1人で二郎系ラーメンにチャレンジしてみようと思う。