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”怪談”っていいよね!

自分はホラー小説好きなんですが、その中でも好きなジャンルが「怪談」なんですよね…!地元の怪談や誰かが体験した恐怖体験のリアリティが醍醐味だと思います…!

今回怪談蒐集家であり作者の中山市郎氏が、退魔師から聞いた恐怖体験が綴られた作品『なまなりさん(角川ホラー文庫)』を読んだ感想を述べていきたいと思います!

作品紹介・あらすじ

なまなりさん (角川ホラー文庫)
中山 市朗
KADOKAWA
2022-12-22





あらすじ
現代に、祟りは存在するのだろうか――? 驚異の呪詛怪談。
怪異蒐集家・中山市朗が聞き取った幻の長篇実話が新装版で登場。後日談と、書き下ろし短篇を収録。沖縄で退魔師の修行を積んだというプロデューサーの伊東礼二。彼の仕事仲間の健治が、沙代子という女性と婚約をした。しかし沙代子は、妖艶な双子姉妹による執拗ないじめにより自死へと追いやられる。彼女の死後、双子姉妹の周囲で奇妙な事件が続発するようになるが、それにとどまらず、被害はやがて双子の実家へと移っていく――。伊東氏の目の前で起こる信じがたい怪異と事実……。体験者本人によって、二日間にわたり語られた生々しい体験記。
出典:なまなりさん(角川ホラー文庫)

レビュー

本作のタイトルである「なまなりさん」ってなかなか耳馴染みのない言葉ですよね…!どうやら新潟県では「怨霊」「生き霊」のことを「なまなりさん」と呼んでいるようです。

そして、主なストーリーは退魔師・伊藤氏が語る恐怖体験となっております。

多くのホラー小説や怪談って、一人称視点なことが多いけど本作の特徴は作者伊藤氏から聞いた体験をインタビュー・ルポ形式で綴られている珍しい文章で、実話なのかどうか真偽はさておきリアリティのある怖さになっていました…!

また、そういう形式の文章だからか、淡々と起きた出来事・事実が語られており個人的にめっちゃ読みやすかったです!!

ここからは内容の話になります。
この作品に登場する双子の島本姉妹。一人の女性を自死にまで追い込む陰湿ないじめをしている彼女達に降りかかる災難を最初は「自業自得」だと思っていたけど、災難がエスカレートしていき次第には彼女達の一家までジワリジワリと追い詰められていく様子が怖かったですね…!

あと、個人的には自死した女性・紗代子が自分の命を捨ててまで姉妹に呪いをかけようとする執念のある行動も読んでいてゾワッとしました…!

スプラッターやグロ要素は比較的少ない方(一応は”ある”)なので、そういった要素が苦手な方でも読みやすいと思います!ただ、序盤の紗代子へのいじめの描写が読んでいて心苦しくなりましたね…!

どんな人にオススメ?

・ホラー小説が好きな方
・怪談が好きな方
・リアリティのある怖い話が好きな方

あとがき

本作の紹介は以上となります!ちなみに本作、話を聞いた・取り扱う人伝播する系の要素もあって、作中の話では、伊藤氏もこの話を映画化しようとした所で次々に災難が降りかかったらしいです…!
真偽はさておき伝播系の怖い話が苦手な方は避けた方がいいかもしれません…!

自分もこの記事書いてるとき少し肩が痛かったんですが、ただの肩こりだと信じたいですね…!
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!!