仕事の帰り道、いつものように自分はエナドリをコンビニで購入した。

普通、エナドリと言えば仕事前に飲むものだが、自分の場合は何故か仕事帰りに飲んでいる。

小銭が無いので、1000円札を出し700円ほどのお釣りが帰ってきた。

近くの川を眺めながら一服を終えた自分は帰りのモノレールに乗るため、のそのそと駅に向かい始めた。

駅に着いた。財布の中にあるのは先程のお釣り700円と100円で合わせて800円。

なるべく500円玉を崩したくないのだが、300円では残り40円切符代が足りない。

仕方ない…と思いながら500円を券売機に投入した。出てきた切符を取ろうと待ち構えた自分だが、カラン!という乾いた音に気がついた。

500円玉が何故か戻ってきたのだ。
おそらく、急いで硬貨を投入したので券売機が誤作動を起こしたのだろう。

焦らずにもう一度…と次はゆっくり硬貨を投入する。

カラン!

また戻ってきた。おかしい…とりあえずもう一度!と再度入れ直してみたが、やはり500円は戻ってくる。

流石に後ろに並んでいる人に申し訳ないなと思った自分は一旦券売機を後にした。

その時、ふと券売機に「新500円硬貨はご利用頂けません」と張り紙が貼られていることに気がついた。

まさか!と思いながら500円玉をよく見ると、自分の知っている500円玉ではない。

そう、先ほどコンビニで貰ったお釣りの500円は新500円硬貨だったのだ。

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500円硬貨が発行されたのは知っていたが、実物を見るのは初めてである。

先ほどまで500円玉を崩そうと思っていたが、新500円硬貨となると話は別だ。

こんな珍しいのを手放すのは勿体ない。
自分は1000円札を崩し切符を購入した。お釣りは660円だった。

さて、帰宅した後、この新500円硬貨を見せつけたい自分は母に「新しい500円玉やで!」と新500円玉を差し出した。

母もどうやら初めて見たらしく「あんまり変わってないね」と言いながらも徐々に

「いや、なんか前よりも軽くなってる?」
「前と材質変わってるね!ギザギザも変わってる!!」

と珍しくはしゃいでいる。
一通り見せ終わった後、500円玉を財布に戻す時、自分は気づいた。

これ、普通の500円玉だ…
これは先ほど切符を購入した時のお釣りの500円で、新500円硬貨は財布の中だった。

この事実を母上に申し上げるべきかどうか、現在進行形で悩んでいる。