とむとむダイアリー

ある日の午後、自分は夕飯の材料を買いにスーパーへ向かった。
そろそろ妹が学校から帰ってくる時間帯だな~と思いつつ歩いていたら、ちょうど下校途中の妹に会った。ついてくるか訊ねると、どうやら一緒に行きたいらしい。

学校の出来事を聞きながら歩いていると、スーパーへ到着した。
しばらく店内を歩いていると、妹が急に手を繋いできた。思えば最近は妹から手を繋いでくるケースは珍しい。
手を繋いだ後は何やらニヤニヤとした表情を浮かべている。もしかしたら照れているのだろうか。

意外に可愛いところあるな~と思った次の瞬間

「不審者に掴まれていま~~す」

あまりに予想外の発言に驚いた。

妹の発言が聞こえた主婦数人が振り返る。

これはまずい、なんとか誤解を解かなくては…!
「違うでしょ!お兄ちゃんでしょ!」と急いで妹の発言を訂正する。妹はいまだにニヤニヤした表情のままだ。

たぶん、あのニヤニヤした表情は照れではなく悪企みの表情だろう。

このままでは「不審者につかまれています」と連呼しかねない。
自分は妹の手を引き足早にお菓子コーナーへ向かい。その発言をしない代わりに好きなお菓子を買っていいと取引をした。

だが、今にして思うとその発言があった直後にお菓子コーナーへ向かうって、一層怪しまれてもおかしくない。

とりあえずお菓子で妹の機嫌を取り、買い物を済ませて店を出る。

店を出た後に「なぜあのようなことを言ったのか」聞いてみると、特に理由は無いらしい。たぶん、ただのイタズラだろう。

「お兄ちゃん捕まるかもだから、これからはやらないでね…!汗」
と注意はしておいたが、この妹のギャグセンスは個人的に好みだったりする。

しかし、7歳時点でこのようなイタズラを思いつくとは思わなかった。正直、将来が怖い(震え声)

Part①はコチラ→オタクがコンカフェに行って来た話 Part①
Part②はコチラ→オタクがコンカフェに行って来た話 Part②
Part③はコチラ→オタクがコンカフェに行って来た話 Part③
Part④はコチラ→オタクがコンカフェに行って来た話 Part④
Part⑤はコチラ→オタクがコンカフェに行って来た話 Part⑤
Part⑥はコチラ→オタクがコンカフェに行って来た話 Part⑥
Part⑦はコチラ→オタクがコンカフェに行って来た話 Part⑦

ネカフェのフラットシートで仮眠を取り、目を醒ますと時計は7時半を指していた。
3~4時間しか眠れていないので、睡眠不足ではあるが妙に目は冴えていた。喉の渇きと完全に目を醒ますため、自分はドリンクバーでコーヒーとアクエリアスを淹れてきた。
自分の上着を毛布代わりにして寝ていたので、冷え気味の身体にホットコーヒーが染み渡る。

本当ならもう少し眠っていたいが、自分はなるべく早めにこのネカフェを出なくてはならない。
なぜなら、このネカフェは自分の職場の近くにあるネカフェだからだ。

通勤ラッシュの時間になると、職場の人とばったり出くわす可能性がある。
一応、休みではあるので堂々と帰れるのだが、職場の人と会ったら「あれ、とむ君出勤時間近いのに帰ろうとしてる。何かあったのかな?」と思われるかもしれない(自意識過剰)

早々にコーヒーとアクエリアスを飲み干し、店を後にした。
7時になったばかりなので、まだ外は少し薄暗い。お酒が残っていたり、二日酔いになっていないか心配だったが、全然そんなこともなさそうだ。

少し眠気は感じるし、まだ楽しかった時の余韻が残っているのか頭がほわほわする。
これが”朝帰り”の感覚なのだろうか。ついに自分も朝帰りデビュー。陽キャの仲間入りである。

幸い、職場の人に出会う事も無く、無事に駅に辿り着けた。
自分が駅に着いた時間がちょうど通勤ラッシュの時間だったので、ホームはサラリーマンで溢れかえっている。

「フフフ…君たちが出社する中、自分は家に帰って二度寝するんだよ…」
と謎の優越感を感じながら家に帰った。

家に着くと、バッテリーが切れたかのように一瞬で眠りについた。やはりネカフェよりも家のベッドが一番寝心地が良い。自分はそのまま16時過ぎまで眠りこけていた。


こうして自分の初のコンカフェ体験は終了した。あの日は本当に濃い一日を過ごす事ができた。
ただ、やっぱり一度行った時にかかる金額が相当なので、のめり込んだら確実に破産する。2~3ヶ月に一度のペースでなら行っても大丈夫かもしれない。

もし、この記事を読んで「コンカフェに興味がある」「コンカフェ行ってみたい!」と思う方がいるなら是非行ってみてほしい…!きっと楽しい体験ができると思う…!

Part①はコチラ→オタクがコンカフェに行って来た話 Part①
Part②はコチラ→オタクがコンカフェに行って来た話 Part②
Part③はコチラ→オタクがコンカフェに行って来た話 Part③
Part④はコチラ→オタクがコンカフェに行って来た話 Part④
Part⑤はコチラ→オタクがコンカフェに行って来た話 Part⑤
Part⑥はコチラ→オタクがコンカフェに行って来た話 Part⑥

6700円!!!!!

キャストさんが笑顔で小さな紙を渡してきた。
「名刺かな?」と思い、中身を読んでみると「¥6700」と数字が記載されていた…そう、領収書である。
一瞬でなんの数字なのか気づかなかったのは、酔いが回ったせいかはたまた現実に戻りたくなかったからなのか…

領収書を渡された瞬間、楽園から一気に現実に引き戻された。
6700円…冷静に考えると色々買えるし、色々食べれる金額だが、自分は思考にフタをした。ここは冷静になってはいけない。

自分は諭吉をキャストさんへ渡した。バイバイ!諭吉!

ライブも終わり、支払いを済ませた後、店内にいるお客さんはポツ…ポツ…と去っていった。キャストさん達も店のクロージングを始めている。

閉店前の店特有の寂しさを感じながら、自分達も店を後にした。
店を出ると外は少し肌寒く、お酒で火照った体を冷やしてくれた。

時刻は深夜3時なので、流石に人通りも車通りも無く、街は静寂に包まれていた。
先ほどの賑やかな雰囲気がまるで嘘のようで「もしやあの時間、自分は異世界か楽園にワープしていたのでは?」と錯覚してしまう。

さて、ここから自分はやらないといけないことがある。それは「寝床探し」だ。
時刻は深夜3時。モノレールの始発が出るまで3時間ある。昼からぶっ通しで遊び尽くしたので、帰る前に少し仮眠を取りたい。

幸い、近くにネカフェがあるので、帰り道の方向が同じArueさんと共にコンカフェの感想を語り合いながら目的地へ向かった。

ちなみに、いつもの倍以上の量のお酒を飲んだので、ちゃんと歩けるか心配だったが意外と普通に歩くことができて安心した。

あっという間にネカフェに到着し、名残惜しさを感じながらArueさんと解散した。
コンカフェへ付き添ってくれて楽しみ方を教えてくれたArueさんには感謝しかない。また是非、近い内に一緒に行きたい…!

今回泊まるネカフェは、わりと古いネカフェでシャワー室もボロボロ、他の客のいびきは丸聞こえな店だったが、泊まれる場所があるだけありがたい。

普段ネカフェで眠れない自分が秒で眠れたのは、おそらく遊び尽くした疲れからだろう。
目を醒ますと、時刻は朝7時になっていた。Part⑧(最終回)へ続く…

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